競売入札の手続きと調査

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第2章競売入札の手続きと調査・使用収益権を伴う不動産質権設定登記(仮登記を含む)・所有権移転仮登記(担保仮登記でないもの)・地上権設定登記(仮登記を含む、ただし担保権と併用しないもので、残存期間のあるもの)・地役権設定登記(仮登記を含む)・賃借権設定登記(仮登記を含む、ただし担保権と併用しないもの)・買戻登記(ただし貢戻期間のあるもの)・仮処分の登記(仮処分の登記が物件明細書に記載されることは少など登記による仮処分の執行は登記簿で、執行官保管の仮処分は現況調査報告書によって判明する。売
却によって効力を失わない仮処分の執行は、その主文、内容の要旨、執行年月日を記載する。
売却によって消滅する権利関係は、前述に記載のとおりであるが、物件明細書ではこれらは記載し
ない。物件明細書には、売却によっても効力を失わないで、買受人が引き受けなければならない権利
や仮処分の執行関係を記載することとなっている。
買受人の引き受けるべきこれらの権利は、つぎのとおりである。
、最先順位の担保権(抵当権、先取特権、担保仮登記)や最先順位仮差押登記前に登記されたつ
⑥抵当権
ざの登記
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ここに賃借権等が記載されている場合は、権限のある賃借権等であるので、落札後の立ち退きに困
難が予想される。しかし、何も記載がなく、「備考」欄に「本件所有者は引渡命令の対象となる」と
書かれている場合は、実際に占有者がいても、無権限であることから、記載がある場合に比べ法律
上立ち退きは楽になるといえよう。しかし、立退料目的で法を無視して居座る者に対しては、よほ
ど腹を据えてかからなければ、明渡しは困難といえよう。ただし、これらの判断は、当事者間の法律
関係を最終的に確定するものではなく、その時点における執行裁判所の見通しといった程度のものに
すぎない。
.「賃借権」
その物件につき、所有者と第三者との間で、担保権設定などの前にすでに賃貸借契約が締結されて
いたもの。買受人は貸主の賃貸義務、敷金等の返還義務を承継する。
。「賃貸借(短期と
担保権設定後の短期賃貸借。買受人は所有権取得の後も、賃貸義務を承断するが、期限柵の期間が
満了した後は、賃借人は更新を買受人に主張できない。
期間の定めのない建物の賃借権は、短期賃借権となる。
土地の賃借権は、建物の所有を目的としないもののみが記載される。
担保権を実行する場合の競売事件で、その物件を物件所有者でない債務者が占有しており、債務者
115 第2章競売入札の手続きと物件の調査
と所有者との関係が、親族、あるいは夫婦関係や会社とその代表者であるなどの場合には、賃借権や
使用賃借権が主張されても、その賃借権は認めない場合が多いので、「占有者(債務者)は賃借権を主
張している」というように記載される。
o設定行為によらないで生ずる留置権
競売不動産の上に留置権が存在すれば、買受人はその債権を弁済しなければ留置権が解除されない
ので、留置権者の氏名、原因、被担保債権が記載される。
⑥売却によって設定されたものとみなされる地上権の概要
建物のみが競売の目的となっていて、その敷地上に法定地上権が成立する場合は、その概要が物件
明細書に記載される。
法定地上権の概要については、第七章一九七頁以降で詳述しているので参照してほしい。
以上のように物件明細書に記載された権利関係や仮処分の執行関係などは売却によっても、その効
力を失わない。また、留置権は差押え後のものでも、買受人が引き継ぐこととなる。その他の権利関
係や執行関係は原則として消滅する。
しかし、もし買受人が引き継がなければならないような権利の記載が洩れていても、その権利その
ものが消滅するものではなく、買受人がそれによって不利益を被ったときは、民法による暇疵(キズ)
担保責任を追及することができる。

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このブログ記事について

このページは、小出敬一郎が2008年2月16日 16:06に書いたブログ記事です。

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