現況調査報告書

|

執行官が調査できる範囲は限られているので、すべての事実関係が明らかにされているわけではない。
日の一週間前までに書記官室などに備えておくこととなっている。
各自がコピーをとることは認められているが『備え置きの記録などを塗りつぶしたり、殴損、持ち出し、破棄することは許されない。鉛筆などでノートしたり、またトレーシングペーパー
などの書き写しはできるので十分に調査すること。
現況調査報告書は、裁判所が競売物件とその権利関係について調査したもので、不動産の現実の形
状、占有関係その他の現況が分かるようになっている。しかし、債務者や第三者が占有しているよう
な場合は、競落後に明渡請求をしなければならないので注意を要する。評価書は、通常、裁判所が選
任した評価人(不動産鑑定人)が所定の内容に即して評価したものであり、不動産の位置および状況、
利用状況、公法上の規制などが記載されている。また、物件明細書は、現況調査報告書と評価書の記
載をふまえ、さらに売却後存続する権利があるかどうかの権利関係が記載されている。
この説明を読んで、勉強をしておけば、実際の現況調査報告書の写しを閲覧する際、どぎまぎした
り、理解不足であったり、見落としたりして、結局理解されずに投げ出したりしなくてもすむ。むろ
ん、幾度か見ることで馴れてしまうのであるが、本書を熟読することで、数度足を運んだ程度の価値
があるものと思われる。
この書式は、土地とその建物が競売になった場合のサンプルである。現況報告書のモデル記録に従
って説明する。
現況調査報告書は、執行官の作成になるもので最低売却価額の決定、引渡命令の発付、物件明細書
の作成などのための重要な資料となるものである。
そのためには現況調査報告書の様式とは、どのようなものかを、あらかじめ知っておくことも必要
と思われるので、その書式の記載例を最高裁民事執行モデル記録(上)から引用して、説明すること
H現況調査報告書の写しのチェックポイント(各手続きの流れの⑤)
保権は売却後は消滅することとなるが、賃借権などは担保権と違い、競売手続きが終了しても消滅し
ない場合があるので、注意が必要である。
形状とは、土地の地形、範囲、高低などの状況をいう。土地の境界に争いがあったり、境界が不明
であったりした場合は、そのことを記載することとなっている。これは、土地の問題として、買受人
にとって後日重大な問題として引き継ぐこととなるので十分に注意すること。
むろん、境界の認定については、公図、測量図などを添付しているが、山林、原野などの場合には、
境界の認定は困難であり、その所在の指定さえも覚つかないときがあるので慎重な取扱いが必要で
物件番号とは、その不動産の記載順に土地が多数あるときは、順次その物件に番号をつけてその物
件を番号で表示することとなる。
③地の
・物件番号
平成○○年○第○○○号は事件番号であり、この事件番号によって本事件の記録一式がまとめられ
ているので、閲覧、問合せは、すべてこの事件番号で処理することとなる。
②受命物件の表示
本事件の不動産の表示のことで、これで本件の不動産が特定される。
土地の調査事項
・土地の形状
土地の高低については、平坦、丘陵、斜面、谷、川、崖、池、海浜などと記録している。

カテゴリ

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.1

このブログ記事について

このページは、小出敬一郎が2008年2月16日 15:42に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「支払保証委託契約締結証明書公告」です。

次のブログ記事は「短期賃貸借」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。